デジタルカメラの売り場で、スーツケースを持って買い物をする観光客
日本の各大型デパートで働く中国人スタッフにとって、国慶節(建国記念日)の連休期間はこれまでにない忙しい時期となった。東京の銀座で7日間にわたる調査を行った財団法人日本交通公社『ショッピングガイド』の白戸編集長は、「群れをなした中国人観光客は再び日本のビジネスエリアの風景になり、王者が戻ってきたようだ。中国語のできるスタッフがどれだけいても足りない」と語った。中国人観光客にアンケートをとるために来た3人の中国人スタッフは、中国人観光客に囲まれて質問攻めに遭い、最終的には無料ガイドになってしまったという。
秋葉原も中国人観光客が密集するエリアである。ヨドバシカメラの3階では、数十名の中国語のできるスタッフが駆け回り、デジタルカメラや化粧品、腕時計などの商品説明、免税手続き、銀聯カードでの支払い手続きなどの対応に追われた。それだけでなく、他のフロアから応援を頼まれることもあった。中国人スタッフの谷さんによると、今年の国慶節の連休は忙しく、この日は開店と同時に30人以上のツアー団体が2組来店し、手が回らずに他のフロアからも中国人スタッフを呼び、1人で5、6人を接客したという。また岱さんは、「日本国内の買い物客は効率よく買い物し、ショッピングリストを作って値段を比較してから買いに来る。その他の国の人は日本人客と違って、買う数も額も大きい」と話した。ヨドバシカメラの吉澤勉取締役は、9月の銀聯カードでの売上高は3億5000万元まで回復し、10月はこの数字を超えると見込んでいる。
日本の観光庁のある役員によると、東日本大震災の発生後に大幅に減少した中国人観光客の数は9月に回復し始め、国慶節に観光に訪れた中国人観光客は前年同期の水準に迫る見通し。中国人観光客は再び日本の観光市場に活力と自信を与えている。