世界人口70億突破へ 「中国の人口政策で5年遅く」

世界人口70億突破へ 「中国の人口政策で5年遅く」。

タグ: 世界人口,中国,一人っ子政策

発信時間: 2011-11-01 11:27:03 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

世界人口が10月末に70億人を突破するとみられている。専門家は「中国の人口が一人っ子政策によって4億人抑制され、世界人口が70億人を突破する時期を5年間遅らせた」と指摘した。中国紙、北京晨報が伝えた。

2010年の第6回国勢調査では、中国大陸部の総人口は13億4千万人だった。中国人民大学社会人口学院の鋤[振武学院長は26日、中国国営新華社通信の取材に対し、「一人っ子政策を実施していなければ、今ごろ17億人を超えている。世界人口は毎年約7800万人ずつ増えているため、5年前には70億人を超えていたことになる」と語った。

世界最多の人口を抱える中国の人口問題は世界の関心を集めている。中国で1970年代に一人っ子政策が実施されると、人口増加の加熱に歯止めがかかり、資源不足や環境破壊への懸念が和らぎ、経済成長や社会の進歩、国民生活の改善にもつながった。改革開放以降、経済成長はほかの国より速いが、人口成長率は世界の平均水準を下回っている。

中国国家人口計画委員会が発表したデータによると、世界人口に占める中国人口の割合は30年前の22%から現在は19%に低下した。国民一人当たりの教育年数も9年に伸びた。10万人当たりの妊産婦死亡率は30.0人、乳幼児死亡率は13.1%といずれも発展途上国としては最高水準。平均寿命も後発先進国と同水準の73.5歳、人間開発指数(HDI)も世界高水準の0.66にある。

鋤[氏は「中国は先進国が100年を要した人口転換を約30年間で成し遂げ、人間の全面的な発展と国家の持続可能な発展を効果的に促すとともに、世界の人口と発展に大きく寄与した」と指摘する。

中国は人口が増加を続ける中、▽国民の文化的素養の低さ▽出生人口の性別比の偏り▽生産年齢(15歳-64歳)人口の頭打ち▽高齢化の加速▽人口流動の活発化に伴う家庭の伝統的な機能の弱体化--など人口を取り巻く構造的な問題にも直面している。人口規模や文化的素養、構造、分布などがバランスよく発展した社会づくりが、エコ型社会を構築するための前提となる。

中国が一人っ子政策を行っていなければ、世界人口が60億人から70億人へと10億人増えるのに12年を要することはなかったと断言できる。もちろん、世界人口の成長は今も十分に速い。北京を例に挙げると、一人っ子政策がもっとも徹底された都市であるが、人口1800万突破に要した時間は予定よりも数年早い。

中国にとっては人口成長の合理的な抑制が難題だ。1970年代から中国は一人っ子政策を本格実施し、1982年には基本国策に定め、2001年には法律化した。

中国の一人っ子政策は30年間余りで4億人以上の出生抑制につながり、世界人口の抑制に重要な役割を果たした。一人っ子政策を継続する中国は、世界の人口爆発に歯止めをかける重要なブレーキとなっている。

「人民網日本語版」2011年10月31日

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