環境保護部(環保部)の張力軍副部長は10日、北京で同日開幕した「第7回区域空気質量(大気の質)管理国際シンポジウム」において、中国各都市の大気の質はかなり低いのが現状で、WHO(世界保健機関)が定めた「空気質ガイドライン」には程遠いと指摘した。中国で現在適用されている「大気の質」基準値はかなり低く、評価指標も少なく、都市の「大気の質」基準は低レベルにとどまっている。
張副部長の談話内容は以下の通り。
中国の大気環境をめぐる情勢は引き続き非常に厳しい。汚染物質の排出など大気環境負荷は極めて大きく、都市における大気環境の質は、人々の期待に添うものではない。オゾンや灰色煙による汚染を特徴とする複合型汚染は日に日に顕著化している。特に長江デルタ地域や珠江デルタ地域などの重点地域では、大気中への汚染物質排出が集中し、各都市の大気汚染は相互に影響を及ぼし合い、地域汚染には、極めて強い同一方向性・一致性という特徴が現れている。大気汚染物質の削減・予防対策任務は、過去にないほど大きな圧力に直面している。
「十一五(第11次五カ年計画:2006-2010年)」期間中、大気汚染物質の排出削減に向けた取り組みは大幅に進展し、排出削減目標を見事クリアした。続く「十二五(第12次五カ年計画:2011-2015年)」期間には、「汚染物質総量を減らし、大気の質を改善し、リスクを予防する」との全体方針を堅持し、「地域汚染共同防衛・共同抑制戦略」を、大気汚染物質の削減・排除に取り組む上での重要ツール・主要方向とする。
「区域空気質量管理国際シンポジウム」は、中国環境保護部と米環境保護局(EPA)が共同で主催した。
「人民網日本語版」2011年11月11日