銀座の街を歩いていると、年齢にかかわらず女性たちがみんな、まるで雑誌から出てきたように美しく、見とれてしまう。彼女たちはいったいどのようにしてそんな美しさを手に入れたのだろうか。
統計データによると、日本の化粧品市場はいまだに成長を続けており、毎年の売上高は1兆5千億円に上る。これはアメリカについで世界第2位の規模だ。
日本の女性は99.9%が化粧品を使っている。OLのバッグの中には必ず2、3の化粧品が入っており、専業主婦でも朝目覚めたらまず化粧台に向かってファンデーションを塗るのが習慣になっている。化粧は日本女性の1日の始まりなのだ。
ある主婦にインタビューをした際、彼女は「もしも朝ファンデーションも塗らずにいたら、なんだか気分が落ち着かないんです。」と話していた。あるサラリーマンは「朝、妻の化粧が間に合わないので、私が代わりにごみを出しに行っています。」と話した。
このことから日本女性は普段のスキンケアの他に、非常に高い化粧技術があるからこそ、彼女たちの顔はいつも美しいのだと言えるだろう。
欧米の真似をしていた60年代、70年代に日本で流行していたのは「厚化粧」だった。しかし、80年代以降、日本女性たちは「薄化粧」がより自分たちの自然な個性を引き出すことができることに気付き、化粧がひろく生活に溶け込んでいった。たとえば80年代初期の山口百恵の化粧は、その時代の女性たちが競って真似をしていた。