▽クリスマスディナー、原価は4分の1程度
北京で「最高に贅沢なクリスマス」を過ごせるのは、ルネッサンス北京キャピタルホテルのクリスマス・イブ・ディナーで、最高価格は8800元(約10万5600円)、お笑いスター郭徳鋼と弟子たちによるショーが楽しめる。ホテルが出しているカラーページ広告には、七面鳥、西冷ステーキ、オーストラリア産蟹爪・ロブスターなど、「食べ尽くせないほどの超豪華料理」をアピール、また、ディナーを楽しんだ夜は、デラックスルームでの宿泊も付いている。
8800元のクリスマスディナーは、エリートサラリーマンの1カ月の月給を「食べ尽くして」しまうほどの金額だが、本当にそれだけ払う価値があるのだろうか?ある5つ星級ホテルの総料理長は「アルコール料金を別にすると、このディナーの原価は300元(約3600円)にもならない」と見積もった。オーストラリア産蟹爪が1キロ当たり300元、ロブスターの見積もりはちょっと複雑だが、ボストン・スタイルの新鮮ロブスターは1キロ190元(約2280円)、オーストラリア産新鮮ロブスターは1キロ780元(約9360円)、オーストラリア産冷凍ロブスターは1キロ580元(約6960円)。国産西冷ステーキは1キロ70元(約840円)、クリスマスに「無くてはならない」七面鳥は1キロわずか40元(約480円)。お刺身は1キロ120元(約1440円)。温野菜、サラダ、デザートなどの原価はさらに微々たるものだ。
お笑い漫才ショーの公演チケットはいくらくらいするのか?チケット販売を取り扱う某ウェブサイトによると、2012年1月12日に北京展覧館劇場(北展劇場)で上演される「郭徳鋼・徳雲社歳末笑い納め」公演のチケットは、最高980元(約1万1760円)、最低180元(約2160円)。「とてつもなく高いクリスマスディナー」の原価は、一泊分の宿泊料金、抽選会の景品、宣伝コストを入れても、せいぜい2千元(約2万4千円)以内に収まる。
「大物スター」をゲストに招かなくとも、結構な値段を設定しているホテルもある。グランドミレニアムの「豪華抽選会付き」クリスマスディナーは1288元(約1万5456円)。それほど有名ではないボーカルやギターの3人で編成されるラテンバンドが出演する。ケンビンスキー関係者は「今年のクリスマスディナーに出演するのは、それほど名の知れたダンスチームではない」とは言うものの、価格は2288元。一方、普段のバイキング料金はせいぜい300元止まりだ。
「人民網日本語版」2011年12月13日