市桃さんは20歳前後、芸歴は4年。同年齢の女性と比べると、大人っぽく落ち着いている。市桃さんはお客さんに日本舞踊を披露した。舞妓にとって舞踊を披露することはメインの仕事である。舞踊を披露し終えた市桃さんは、舞妓特有の笑顔を浮かべ、ほそぼそとした声で、インタビューに答えてくれた。
市桃さんによると、10時から2時まで芸を練習し、4時から夜に備えて化粧を始める。6時に宴会が始まり、仕事を終えて家に帰るのは夜の12時ごろになるという。これが彼女の一日だ。お稽古事は、舞踊や三味線などすべて合わせると9つあり、毎週4回は練習に通うそうだ。
一人前の芸妓になるためには厳しい修行に耐えなければならない。市桃さんによると、舞妓の生活は非常に過酷だという。彼女たちは置屋で24時間、他の芸妓と生活しなければならない。朝は早起きし、礼節、舞踊、化粧、和服の着こなしなどを勉強する。その御稽古代は非常に高い。舞妓は厳しいお稽古のほかに、寂しさにも耐えなければならない。舞妓は普通の女の子と違い、お稽古の毎日を送る。
芸妓は芸が達者で、日本の伝統芸術に精通している。お客につきそい、宴会では舞踊や歌、楽器などを演奏し、場を盛り上げる。彼女たちは自身の腕と知恵を使って、お客を満足させるのだ。
今でも、多くの女性がロマンティックな幻想を抱いて、芸妓の道に入りたいと志願している。無理やりこの職に就かされる人はいない。