「乞食のボス」と名乗る奇人が先ごろ、武漢市江漢路の歩行者天国に登場し、多くの市民の注目を集めていた。独特のファッションに身を包んだこの男性は胸元に「湖北の乞食のボス」「流離の乞食の棋士」などの字が書かれたプレートを持っている。この男性は湖北省雲夢出身の周飛さん(39歳)で、中国将棋2級の棋士でもあるという。周さんによると、長期間にわたって各地を渡り歩いて将棋をしてきた彼は必要なお金は全て物乞いで得ており、今回歩行者天国に来たのは海南に向かうための飛行機チケット代を手に入れるためだという。
周さんは「物乞い」を自称しているものの、身なりはこだわりが見られる。周さんの着ている洋服は某有名ブランドの商品で、手に持つ「犬避けの棒」はベトナムのクスノキで高い価値を持つ。記者が物乞いの収入について訊ねると周さんは直接は答えず、「日によって違う。運任せだ」と語った。
独特のファッションと人通りの多さが原因で、多くの人が足を止めて「ボス」に注目していた。しかし写真を撮影している人は多いものの、お金をあげる人は少なかった。「物乞いには見えないよ。完全にパフォーマンスアートだ」という声も聞かれた。
「人民網日本語版」2011年12月27日