「春節」(旧正月、今年は1月23日)といえば、「お酒」という中国人は少なくないだろう。中国でもお祝いの席にはお酒が欠かせないのだ。ただ、1月31日に発表されたある報告書によると、お酒好きが多い人の数は、中国全土の各省・市で大きな差がある。お酒好きが最も多い都市トップ10は、上から順に北京市、山東省、河北省、遼寧省、江蘇省、河南省、山西省、安徽省、上海市、天津市。中国紙「長江日報」が報じた。
一方、1人当たりの酒量ランキングを見ると、最も多いのは重慶市で、1日に飲むお酒に含まれるアルコール量は244.6ミリリットル(ビール大瓶10本以上に相当)となっている。つまり、お酒が「好き」ということと、「飲める」ということは全く意味が異なることが分かる。
同調査結果の発表後、中国版ツイッター「微博(ミニブログ)」上では「本当に重慶の人はそんなにお酒を飲むのか?」という書き込みが殺到。
そこで、営業マンや教師、公務員、銀行員などさまざまな職業の人50人に取材。少しでも正確な調査結果にしようと、対象者の家族や同僚、友人に回答を求めた。対象者の年齢は21歳-62歳で、うち女性15人、男性35人。
調査では「ビール」や「白酒(穀物を原料とする蒸留酒)」、「ワイン」を飲むと回答した人がいたため、統計をまとめやすいように、ビールとワインをアルコール度52度の白酒に換算して計算。すると、7日の春節連休期間中、一人当たり平均1日134ミリリットルの白酒を飲んでいることが分かった。
一方、同市の酒類管理局のまとめた調査統計データによると、同市のお酒の消費量は毎年増加しており、2008年には前年比約1億リットル増の10億リットルを突破した。「2010中国(重慶)名酒博覧会」では酒類管理協会の鴻志会長が「重慶のアルコール類商品の年間売上高は11億元(132億円)を超え、年間平均消費量も12億リットルを超えた」と指摘。中国全土でも消費量の多い都市トップ3に入る都市となった。同市の人口3600万人をもとに計算すると、1年に1人当たり33リットル(1日平均1人100ミリリットル)を消費していることになる。
「人民網日本語版」2012年2月1日