中国の各都市は 2011年、「都市の名刺」とも言えるスローガンを公募。北京や上海、浙江省など13省と14省会(各省の行政府の所在地)・地級市がすでにスローガンを決定・公表している。うち、「革新」という言葉を使っている都市が最も多く4割以上(11回)。次に多かったのが「開放」で10回、「調和」9回、「誠実」7回と続いた。北京の夕刊紙「法制晩報」が報じた。
各スローガンは各都地域の文化的特徴を表しており、東部の沿海都市は「海は百川を納める」という言葉を多用。一方の西部地区は「団結」や「貢献」、「奮闘」という言葉を多く使っている。
▽「革新」が最も人気
2011年、中国ではスローガンを公募する都市が多く見られ、うち発展の早い内陸部や沿海都市では「開放」や「改革」という言葉が多く使われている。例えば、広州市は「実務的、真実、寛容、開放、革新」というスローガンを掲げている。また浙江省や山東省、江蘇省などの都市でも「革新」、「開放」という言葉を使っている。
その他、「包容」5回、「愛国」も3回使われている。
文学・歴史学者、北京日報編集委員会の李喬主任は「各都市のスローガン設定は、精神的文明構築のための具体的な対策でもある。そして、地方文化や伝統文化を統合し、各地域の道徳的特徴や人々の精神・品格の特徴を表している。さらに、時代の特徴を表しているともいえる」と指摘。
最も人気となった「革新」は中国政府が掲げている発展スタイルの核心部分でもあり、改革開放(1978年)が実施されてからの30年余りの期間、「革新」なくして今の中国はないといえる。北京大学政府管理学院の趙成根教授は「(スローガンに使われている)キーワードは国のために貢献することを唱道している」と指摘している。
「人民網日本語版」2012年2月6日