湖北省武漢市の光谷モニュメント広場で8日、1人の女性が男性3人を鎖につなぎ、犬のように歩かせるパフォーマンスがあった。4人は「男性有利の社会に抗議し、男女平等を呼び掛けるためのパフォーマンスアート」としている。集まった多くの観衆からは支持する声もあったが、「インチキだ」と一蹴する声もあった。 武漢市の夕刊紙「武漢晩報」が報じた。
パフォーマンスを行ったのは湖南省衡陽市出身の康毅さん(25)ら4人。4人は同日午前10時半ごろ、同広場に登場。パフォーマンスを始めることを宣言すると、康さんを含む男性3人は犬のくさりを首に巻いて、地面にはいつくばった。そして、女性の劉さんが3人を犬のように歩かせると、康さんは犬のように劉さんの靴をペロペロとなめはじめた。
康さんは、大学で油絵を専攻し、2005年に現代芸術創作に身を投じた。そして近年、中国各地で、顔面麻痺の患者とビンタしあったり、街の清掃員に向かってひざまずいてお礼を言ったりする、さまざまなパフォーマンスアートを展開してきた。武漢市でのパフォーマンスは今回が初めてという。
康さんは、「女性は弱者とみられ、家庭内暴力に遭ったり、差別を受けたりしている。今回の作品は主に男尊女卑という思想へ異議を唱え、女性の合法的権利を保障するよう訴えるためのもの」と説明。「方法が極端では?」という質問に対しては、「芸術というのは誇張しているもの。そうでなければ、人の目は引けない」と答えた。
康さんらのパフォーマンスを、多くの人が足を止めて眺めていたが、観衆のうち、年配の人は「理解できない」と声をそろえた。中には、「みんなに注目されたいだけ。気持ち悪い」と反感を抱く年配の男性もいた。
「人民網日本語版」2012年2月9日