初開幕から30年が経過する中国の全国大学生運動会の注目度が低下する中、21日に開かれた第9回全国大学生運動会の記者会見で、無視できない情報が伝えられた。調査結果によると、中国の大学生の健康指標が下降傾向にあるという。中国青年報が報じた。
中国教育部体育衛生芸術教育司司長、第9回全国大学生運動会組織委員会秘書長の王登峰氏は天津市で21日、「われわれは避けられない現実を迎えている。大学生が健康的にならなければ、労働力による強国建設が実現できない」と述べた。
王氏は21日、中国教育部等の部門が1985年より開始している「全国学生体質健康調査研究」の第6回結果を引用し、「2010年の調査研究によると、2005年と比較して小中学生の健康状況の悪化は抑制されたが、大学生は下落幅に一定の鈍化が見られたとは言え、『緩慢な下降傾向』を持続している」と指摘した。
今回の調査研究は、立ち幅跳び、長座位体前屈、握力、長距離走の成績等により、学生の瞬発力、柔軟性、筋力、体力等の指標を測定した結果、19-22歳の学生の瞬発力、筋力、体力がさらに低下したことが明らかになった。2005年と比較して、19-22歳の都市部男子生徒の成績は、立ち幅跳びが1.29センチ短くなり、1000メートル走の成績が3.37秒遅くなった。農村部男子生徒の成績は、立ち幅跳びが0.23センチ短くなり、1000メートル走の成績が3.09秒遅くなった。 都市部女子生徒の成績は、立ち幅跳びが2.72センチ短くなり、800メートル走の成績が3.17秒遅くなった。農村部女子生徒の成績は、立ち幅跳びが0.92センチ短くなり、800メートル走の成績が1.87秒遅くなった。
王氏は、「学校教育の中で、体育が依然として軽視されている。一部地方では、学校の体育教育を重視すると言いながら、熱心に取り組もうとしていない。体制が不健全で発展のバランスが悪く、解決に乗り出す必要がある。中国各地では現在、学校の体育教育に関して数々の取り組みを行なっている。大学生運動会の開催により、大学の体育教育を強化し、キャンパスの体育文化を繁栄させ、大学生の体育にかける熱意を刺激し、大学生の健康に役立てたい」と語った。
第9回全国大学生運動会は9月8-18日に、天津市で開催される。同運動会は4年に1度開催され、中国教育部、中国国家体育総局、共青団中央が共催する。
「人民網日本語版」2012年2月22日