「男子の女性化、女子の男性化」という現象を変えるため、河南省鄭州市の第十八中学は今学期、全校で22名の「力強く勇ましい男子」と22名の「聡明で美しい女子」を選出した。同校はさらに全校生徒に対して、成績の優秀な学生と同様、彼らに学ぶようにと呼びかけている。同校の上述したやり方が、学校の内外で話題となっている。中国新聞網が報じた。
今や多くの男子が髪を長くしており、性格も控えめで、動きも女の子のようだ。その一方で勝気で豪快な女子が増えている。このような性格の逆転に、保護者が頭を抱えている。同校の教師は、これらの変化は性別に基づいた教育の欠如が原因としている。同校は昨年、「力強く勇ましい男子」の基準(28条)、「聡明で美しい女子」の基準(20条)を定めた。
同校が定めた「力強く勇ましい男子」の基準は以下の通り。女子を尊重し正しく交流し、無駄口を叩かず悪口を言わない。強い意志で挫折と向き合い、英雄を崇拝し模範的人物を敬う。心理的に健康で落ち着きのある振る舞いをし、正義感に満ちている。生活が健康的で上品な趣味を持ち、礼儀正しい振る舞いを心がけ、奇抜な髪型や服装を避ける。
「聡明で美しい女子」の基準は以下の通り。自尊心を持ち身を清く保ち、異性との交流で羽目を外さず、品行も学力も優れた淑女を目指す。男子と追いかけっこや罵り合いをせず、勝手気ままな人付き合いを避ける。恥を知り見栄を張らず、品のある振る舞いを心がけ、自立心と競争心を尊ぶ。
これらの新たな校則を推進するため、同校はクラス別に「力強く勇ましい男子」と「聡明で美しい女子」を1名ずつ(全校で計22名ずつ)選出し、成績の優秀な生徒と共に学校の宣伝板に掲載し、彼らに学ぶよう全校生徒に呼びかけた。
同校の上述したやり方が、学校の内外で話題となっている。賛成意見の保護者は、「中国では古来より、男女の違いを尊ぶ。男性は女性よりも責任感を持ち、多くのことを担当すべきだ。現代教育は、文化的知識の詰め込みばかりを重視しており、生徒の性格の育成をないがしろにしている。同校のこのやり方は、青春時代を迎えた子供たちに一つの行為規範を提供しており、性格を正しく育成するために役立つ」と述べた。
反対意見の保護者は、「子供はそれぞれ異なる個性を持っている。学校が統一的な行為基準を推進することは、個人の差をないがしろにしており、子供の個性の発展を阻害する恐れがある。また子供の性格の形成は、社会的環境の総合的な作用によるものである。形式的な方法により子供の言行を過度に束縛するならば、似たり寄ったりのエセ君子ばかりが生まれるだろう」と述べた。
「人民網日本語版」2012年2月29日