ネットユーザによる落書きバージョン「杜甫は忙しい」 |
▽ネットユーザ「落書きはストレス解消の一手段」
しかし、このような杜甫落書きブームは、アジアや欧米でここ数年流行している「漫画によるストレス解消」という風潮のひとつであり、落書きすることで憂さを晴らしていうだけだと考えるネットユーザはかなり多い。「杜甫は忙しい」のヒットに続き、「李白は納得しない」落書きシリーズが登場、さらには「李商隠」にまで拡がっている。
漫画家・花菜公子氏は、「この落書きブームは、杜甫のイメージを損ねる、あるいは尊重しないというものではない。教科書に載っている歴史的人物のイメージをリメイクしたいという学生やネットユーザの欲求が現れたものだ」との見方を示した。同氏は、教科書の歴史的人物は、長年の月日を経ても決して変わらず、流行の文化に敏感な彼らの審美的ニーズを満たすことはできないとし「ちょっとふざけてリラックスする」彼らの心理は十分理解できると語った。
花菜公子氏はまた、「数年前にネットユーザの間で、教科書の人物や歴史上の人物を取り上げて比較することが流行した。当時、彼らが描いた王羲之、蘇東坡、杜甫など各人物のイメージは、顔かたち、表情、角度ほぼ全てがオリジナルの挿絵とそっくりだった。ほとんどが厳粛で、重々しく、帽子や服装に若干差があるだけだった。このことを覚えている人々は、教科書の人物イメージは、より豊かで多様性の大きいものであるべきだと考えたのだろう」と指摘した。
「人民網日本語版」2012年3月27日