中国国家人口・計画生育委員会は28日、「中国の新生児の男女比率は30年余り、極めてアンバランスな状態が続いてきたが、この3年間続けて男女の比率が低下する傾向が見られた」と発表、新生児男女比率のアンバランス是正に向けた政府の総合的な調整政策に効果が現れているとの見解を示した。人民日報が伝えた。
3年間連続低下したとは言うものの、中国の新生児の男女比率は依然、警戒ラインより10ポイント以上高く、さらなるアンバランス是正のための取り組みは、中国にとって極めて重大かつ困難な任務であることには変わりがない。
国家統計局のデータによると、中国の新生児男女比は、2009年が100対119.45(女児100人に対して男児119.45人)、2010年100対117.94、2011年100対117.78と、30数年来初めて3年連続低下傾向を呈した。
国家人口・計画生育委員会宣伝教育司(宣教司)の張建司長は28日、「この傾向は、『2つの不法行為(胎児の性別鑑定と人工中絶行為)撲滅』『女の子を守ろう』キャンペーンなど、政府がここ数年取り組んできた総合的な調整政策が一定の効果を発揮したことを示している」とコメントした。また、「新生児の男女比率は、極めてバランスを欠いた状況から抜け出していないのが現状だ。アンバランス是正をさらに強化するためには、当面は政府の介入に頼らざるを得ない」との見方を示した。
「人民網日本語版」2012年3月29日