「今日午前中の診察で、アレルゲン検査ではなんの問題もなかったのに、パソコンを長時間使用すると、赤い発疹が現れるという患者が来た」。そう話すのは杭州市中医院中医(中国医学)内科の何迎春博士。このように「電磁波過敏症」の症状を訴える患者が最近増加しており、患者の中心は長時間パソコンを使用するホワイトカラーや学生だという。遼寧省瀋陽市・共産党委員会の機関紙「瀋陽日報」が報じた。
何博士は「電子機器の普及に伴い、敏感な体質の人が真っ先に『電磁波過敏症』の被害者となっている。このような人は、携帯やパソコンなどの電子機器が発している電磁波を浴びると、身体が鋭敏に反応し、目まいや熱り、かゆみ、吐き気などの症状を訴える」と指摘。
「最も注意が必要なのはパソコン」という何博士によると、電源が入っている状態のパソコンの画面からは電磁波が発生しており、かゆみや発疹などアレルギー性皮膚炎、目の痛みなど結膜炎の症状を引き起こす原因となる。そのほか、画面の周りは静電場ともなるため、大量のホコリなどが集まりやすくなり、ハウスダストアレルギーを引き起こすこともあるという。パソコンからしばらく離れると、発疹などは自然におさまる。
専門家は、「電磁波過敏症」の発症は仕事上のストレスや生活スタイルの乱れなどが原因で免疫力が低下することとも関係しているため、定期的に運動したり果物や野菜をたくさん食べたりするなど、健康的な生活スタイルを心掛けるよう勧めている。また、電子機器を使用する場合は、何時間かおきに体操をしたり、肌を清潔に保ったり、湿った雑巾などでホコリをふき取ったりすると良いという。
「人民網日本語版」2012年5月4日