中国国家人口・計画生育委員会とドイツ連邦経済協力開発省(BMZ)の共同主催、ドイツ国際協力公社(GIZ)の協催による「人口への挑戦・社会との融合国際シンポジウム」が3日、北京で開催された。専門家は、都市に移り住む農村人口の増加に伴い、流動人口の社会との融合に関する問題が日ごとに顕著化している」と指摘した。人民日報が伝えた。
国家人口・計画生育委員会の崔麗副主任は、「中国では現在、過去に類を見ないほど大規模な人口の流動化が進んでいる」と指摘。2011年の全国流動人口は2億3千万人に達し、総人口の17%を占めるまでとなった。
同委員会流動人口服務管理司の王謙司長は、「社会との融合」という点から見た流動人口の特徴として、以下の3点を挙げた。(1)安定性が高まった。配偶者、子女、両親ともども都市に移り住むケースが7割近くを占め、過半数が流入地で3年以上居住している(2)社会保障制度への加入率が少しずつ上昇している。労災保険と失業保険への加入率がほぼ安定を保っているほか、2011年、養老保険、医療保険、学資保険への流動人口の加入率は軒並みやや上昇した(3)流動人口子女に対する義務教育の実施状況はかなり良好。7-12歳の流動人口子女の小学校入学率は96%に達した(4)「流入先の社会に溶け込みたい」という流動人口の願望はかなり強い。流動人口の92%以上が、流入地のコミュニティの一員として認められたいと希望している-----。
「人民網日本語版」2012年5月4日