ロナルド・イングルハートは米国の政治学者で、国民性の価値観への影響を客観的に評価するため、世界範囲で調査を行い、その結果をまとめて「イングルハートの価値マップ」を作成した。
価値マップから、日本社会の開放度はアングロサクソンの国々(米国、カナダ、オーストラリア)やヨーロッパ・プロテスタント圏(スウェーデン、オランダ)に及ばないが、フランス、イタリア、スペインなどのカトリック圏とほとんど同じで、アジアでは最も開放的な国であることがわかる。
また価値マップは、日本の大きな特徴を表している。「世俗性」が他の国より大幅に高いことだ。つまり、日本は世界一世俗的な国である。日本最古の和歌集「万葉集」では、「世俗」を「この世が楽しければ、来世で虫や鳥になってもかまわない」と解釈している。
そのほか、価値マップによると、日本、中国、韓国などの国は基本的に「儒教圏」にあるが、カトリック圏、キリスト圏、英語圏もそれぞれの国を含むため、国民性(価値観)は経済、地理的条件、歴史、文化から総合的な影響を受けているといえる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2012年5月18日