40歳の袁徳珍さんは深センで家政婦をつとめる貴州省出身の出稼ぎ労働者で、11歳の息子、田幹くんが事故にあうまでは「臓器提供」という言葉も聞いたことがなかった。今年1月始めに夫と息子は外出中に自動車事故に遭い、2人とも意識を取り戻さなかった。夫は1カ月以上昏睡状態が続いた後に死亡し、息子は呼吸器と薬物を頼りに5月13日まで生き続けた。
臓器提供を行った女子大学生の黄円円さんを紹介するテレビ番組を見た袁さんは、息子の命を引き継ぐため、息子の臓器と遺体を全て提供することを決意した。田幹君の肝臓、十二指腸、すい腺、腎臓、角膜は既に5人に移植され、袁さんの決意は多くの人を感動させている。「京華時報」が伝えた。
「人民網日本語版」2012年5月24日