今年1月、中国インターネット情報センター(CNNIC)は「第29回中国インターネット発展状況統計報告書」を発表した。これによれば、2011年12月末までで中国のインターネット利用者は5.13億人になり5億人を突破し、インターネット普及率は38.3%となった。
インターネットは大量の情報と通信の利便性をもたらすと共に、知らず知らずの内に我々の行動や習慣、性格にまで影響を与えている。先週、ある社会調査センターが中国全土31の省(区、市)で16491人に対して調査を実施。結果、83.2%がインターネットで自分や自分の周囲の人の生活に変化があったと思っていることがわかった。「ネット依存症」や「ネット自閉症」は若い世代に最もよく見られる症状だ。調査対象者は1990年代生まれが14.5%、1980年代生まれが52.6%、1970年代生まれが24.2%の割合となっている。
「1日以上ネットを見ないでいられる」たったの46.6%
調査によれば、84.0%の調査対象者が自分の身近に「ネット依存症」(積極的な理由も目的もなく、ネットサーフィンを繰り返す)の若者が多く存在するといっている。うち「とても多い」が32.7%、39.6%が「自分もネット依存症だ」という。
「毎日ネットを見る」は92.0%。たった46.6%しか「1日以上ネットを見ないでいられる」と答えなかった。また、「3日以上耐えられる」は22.4%、32.1%が「ほとんどが目的をもたずにネットを見る」といっている。
中国人民大学心理学部の雷靂教授は、「ある面からみると、インターネットには時空を超える、匿名性がある、再現性などの特徴があり、やや内向的な人々に快適で緊張せずに交流できる空間の提供を可能にした。もう一方で、直接のコミュニケーションと比べ、ネット上の言動は、視線、態度、身なりや身体的特徴などがすべて匿名になる。自由に自分を表現でき、理想のイメージを創り上げるために、うそをつくことも誇大に表現することもできる。
ネット上でみんな何をしているのか?
上位に並んだのは「ニュースを見る」 (75.5%)、「調べ物をする」 (66.0%)、そして「チャット」(64.5%)だった。
また、49.9%が自分は「ネットショッピング型」、43.4%が「調べ物型」、38.1%が「暇つぶし型」のユーザーであると自覚している。これ以外には、「学習型」 (31.5%)、「ネット交際型」 (31.3%)、「仕事型」 (30.3%)、「オンラインゲーム型」 (26.2%)などが並んだ。