ついに豚も別荘に住む時代の到来か?江蘇省ケイ寧県(ケイはめへんに隹)魏集鎮を流れる黄河故道(黄河の元流路)のドロノキ林に、豚の別荘が完成したといううわさが中国のネット上に流れ、ネットユーザーの間で熱い論議が交わされている。中国国営の「新華社通信」が報じた。
取材によると、ケイ寧県のこの「豚の別荘」とは、実際には林の中に独立して建設された、最新の設備を備えた豚舍のこと。所有者の江蘇福豊一清生態牧業有限公司の陳一清社長は取材に対して、「各豚舎は12平方メートルほどで、約8千元(約9万6千円)がかけられ、発酵床(バイオベッド)や分娩枠(クレート)などの設備を備えている。このような設備なら、当社の別の豚飼育場でも6-7千元はかかる」とし、「発酵床と豚の糞尿・処理済みの乾燥糞を混ぜることで得られるメタンガスをリンクするシステムを設置することで、環境に優しいシステム実現と同時に、『循環農業』を実現した。メタンガスは発電することができるだけでなく、発生するバイオガス液肥やバイオガス残渣を使って草花の苗木を栽培したり有機野菜を育てたりできる」と語った。
さらに、「当社はこのような最新の養殖方法で育てた豚の肉を中・上級階層の顧客に提供している。また、ネット上の農場で野菜や果物を育てることで、中国で人気となっているソーシャルアプリ『開心農場』からヒントを得て、豚舍にカメラを設置。関心のある市民にネットを通じて飼育に協力してもらうサービスも始め、新たなビジネスになればと考えている」と説明。「このプロジェクトは自分たちの努力でやっているもので、政府からの補助金などは受けていない。そのため、現地の政府からは1円も援助を受けていない」とし、今後は観光旅行に関するサービスにも手を広げる考えを明らかにした。
「人民網日本語版」2012年6月5日