寿司は中国人にとってもすっかりおなじみの料理だ。中国の餃子、イタリアのピザのように、世界で大人気となっている。世界各地の日本料理店のメニューには、必ず寿司がある。回転寿司は、寿司を大衆化させたものであり、低価格と気軽さで、世界の消費者に歓迎されている。
しかし回転寿司には、あまり知られていないこともある。たとえば「一般的に回転寿司は時計回りとなっているのはなぜか」、「回転速度が倍の回転寿司はあるのか」などだ。以下では、これらについて検討してみたい。
回転寿司はどうして時計回りなのか?
最も有力な説は、「7~9割の日本人が右利きだから」というもの。右手でお箸を使うため、左手のほうが容易にお皿を取りやすいのだ。他にも、日本人は右眼が比較的機敏だからという説がある。回転寿司は欧米で特に人気があるが、そこの回転寿司は逆時計回りとなっている。「箸文化」がないことが要因かもしれない。
回転速度が倍の回転寿司店はあるのか?
普通の回転寿司店は、回転速度が毎分4.8メートルとなっている。しかし佐賀県の「寿司大臣」の回転速度は毎分8メートルで、自称日本一の速度である。
回転寿司は1958年日本で生まれた。しかし、普及のきっかけとなったのは1970年の大阪万博だ。万博では電気自動車や無人電車といった近未来の科学技術製品が話題になったが、博覧会場西ゲートにあった「元禄回転寿司店」も、世界の人々を驚嘆させた。
回転寿司が持つ独自のデリバリーシステムや近未来的な販売システムは、未来をテーマにした万博と十分マッチし、メディアで大きく取り上げられることになった。日本中で話題になったことから、元禄寿司本部には全国から問い合わせの電話が殺到した。