日本の各大学は、中国など各国からの留学生受け入れに以前から力を入れており、これをスムーズに進めるために、受験制度の改善を進めている。日本の文部科学省はこのほど、中国など世界の多くの国家と足並みを揃えるべく、秋入学制度を正式に導入することを決定した。日本新華僑報網が報じた。
読売新聞の報道によると、文部科学省は、中国人留学生が日本に留学する上での一層の便宜を図るため、新たな大学入学方案を実施する計画という。新方案には、秋入学制度の導入も盛り込まれており、秋入学を実施している中国と歩調を合わせ、より多くの中国人留学生の誘致を図る。秋入学の制度化によって、日本の教育改革が、局部的なものから全面的改革にシフトしている動きが見て取れる。
新制度は、中国人留学生を対象としているだけではなく、在日中国人の子女にも適用される。成績優秀者については、「飛び級」が認められ、高校三年生の後期の時点で大学に進学することができる。
日本の大学では今もなお、伝統的な春入学(4月)制度が施行されている。しかし、日本の教育界ではここ数年、教育のグローバル化のために、制度改革を進める行うべきとの声が大きくなってきた。東京大学の濱田純一学長は2011年、同校が2015年までに秋入学へ全面的に移行する方針であると発表した。濱田学長は、秋入学制度の導入により、中国はじめ各国からの留学生をより多く誘致し、日本人学生の競争意識を高め、「グローバル人材」育成に向けてまい進するという決意を明らかにした。
文科省担当者によると、秋入学は世界ではスタンダードであり、中国や米国など多くの国で秋入学が採用されているという。日本の春入学制度は、留学生誘致の足を引っ張る最大のネックとなっている。2020年までに「留学生30万人」を受け入れるという政府目標を達成するため、日本の大学は変革を迫られている。
「人民網日本語版」2012年6月25日