21日に夏至を迎え、1年で最も暑い時期がまもなく訪れる。栄養に関する研究をする専門家は、「この時期、さっぱりしたものを中心に食べるように。また、苦味や酸味のあるものをたくさん食べると、熱さをしのぎやすくなるだけでなく、食欲増進にもつながる」とアドバイスしている。中国国営の「新華社通信」(電子版)が報じた。
天津中医薬大学第一附属病院の栄養科の李艶玲主任は「暑さの厳しい夏は、消化機能が弱くなり、吐き気を催したり、下痢になったりするなど、急性の胃腸疾患になりやすい。脂っこい物を食べすぎたりすると、脾臓や胃に負担がかかり、栄養の消化に影響を及ぼす。そのため、この季節は、リョクトウやスイカ、ナツメ、鶏肉、牛肉、フナ、豆乳、サトウキビ、梨などさっぱりした物を食べると良い」としている。
夏にはさっぱりしたものを食べる以外に、抗菌・炎症予防や熱さ・疲労対策、滋養強壮のために、苦味や酸味のある物を意識して食べると良いという。李主任は、「現代栄養学研究では、苦味のある食物には、アミノ酸やアルカロイド、ビタミン、苦味成分、微量元素などの成分が含まれ、暑さ対策や抗菌・炎症予防、消化・食欲・血液循環の促進、血管拡張、リラックス、体調の調整などの効果が期待できることが分かっている。そのため、夏の季節にぴったりの食べ物」と指摘した。「夏に食べることができる、苦味のある食物には苦瓜やセロリ、タンポポ、ミズナ、キュウリ、ツマミ菜、サボテン、ノビル、クコなどがある」
李主任は「暑さが厳しくなると、汗をかく量が増え、体内の水分が不足する。そのため苦味のある物を食べる以外に、ナスやレモン、イチゴ、梅、ブドウ、サンザシ、キウイなど酸味のある物をたくさん食べるようにすると、汗の量を抑えたり、下痢防止になったりするだけでなく、体液の分泌を促進し、のどの渇きも抑えることができる。また、胃を整え消化を助け、食欲増進にもなる。例えば、梅には熱さや下痢対策、リラックス効果、せき止め、虫下しなどの効果があり、抗菌力も強まる。また、赤痢や大腸菌、腸チフス、結核などの予防効果もある」と強調している。
「人民網日本語版」2012年6月25日