30日、黄河小浪底ダムでは、3つの排水口の水門が開けられ、3本の「黄河の濁流」が噴出、「黄龍」が舞うような放流シーンが展開した。 |
甘粛省蘭州市水害防止指揮部弁公室は30日、「29日から降り始めた豪雨の影響で、黄河蘭州地域の流量は、30日午前10時の時点で毎秒3780立方メートルに達し、洪水防止4級警報レベル(毎秒4500立方メートル)に近づいている」と表明した。蘭州市水文水資源勘測(調査・測量)局技術科の苟万徳科長は、「観測データによると、現在の水位は、黄河蘭州地帯における1986年以来の最高記録だ」と述べた。北京の地元紙・新京報が伝えた。
蘭州市中山鉄橋付近では、すでに川の水は河原へ溢れ出ており、水辺にある運動用の平均台は完全に水に浸かり、運動器具は水の中で見え隠れしていた。水に流された公衆トイレは川の岸壁にある梯子にぶつかって壊れ、黄河の水面には、洪水で流された樹木の切れ端、温室に掛けられていた大きな日除けすだれ、大量の空き瓶などが漂っていた。
蘭州市水害防止指揮部弁公室の陸傑仁主任によると、今回の豪雨によって、黄河沿いの河原や湿原は一面水没し、付近の住民や商店はすでに一時避難したという。また、市街区域の排水管は低い位置にあるため、大雨がこのまま続けば、黄河の水位がさらに上昇し、川の水が市街地に溢れ出す恐れも生じている。
「人民網日本語版」2012年7月31日