「上海、湖州、南京、杭州を占領し、軍旗の上にも書いている。自慢していることは間違いない。」抗日戦争勝利67周年の記念日まであと7日だが、武漢の抗戦関連品コレクターの許一兵さんは漢口崇仁路の古物市場で、自分のコレクションである日本軍の中国侵略の罪状の証拠を展示している。その中の一つ、日本軍の「都市陥落を祝う旗」(写真上)が、日本軍の暴行を示す新しい証拠となっている。
この日本軍の旗は約1平方メートルの大きさで、一般の軍旗とは異なり、四隅に日本軍が占拠した中国の4都市とその時間が書かれている。「上海上陸、昭和12年11月26日。湖州入城、昭和12年12月7日。南京入城、昭和12年12月15日。杭州入城、昭和12年12月26日。」軍旗の真下の目立つ場所には杭州霊隠寺の竜の印が押されている。
許さんによると、2010年に別のコレクターがインターネットでこの軍旗を販売しているのを見つけ、1千元で購入したという。これは日本から持ちかえったものだという。
「日本軍の軍旗の上になぜ中国侵略の軌跡が記録されているのか?」許さんはここ数年、この軍旗について調べている。許さんの考えでは、日本軍が自らの「戦功」を誇っているのは明らかだが、軍旗の上になぜ霊隠寺の竜の印もあるのかは謎だ。
許さんがインターネットで資料を調べて判明したのは、1937年に杭州が陥落した時、多くの避難民が霊隠寺に逃れたという。「当時の住職は日本軍の横暴を見て、寺院は現状を維持できないとして一時上海に逃れた。」日本も仏教を信仰する国だが、日本軍が霊隠寺の印章を奪ったのではないだろうか。許さんのこの推測を裏付ける証拠はまだ見つかっていない。「武漢晩報」が伝えた。
「人民網日本語版」2012年8月9日