台風9号(中国名:蘇拉)」と10号(中国名:達維)がアベックで到来した直後に、台風11号(中国名:海葵)が勢力を拡大しながら中国大陸を襲った。わずか10日足らずの間に、北太平洋の海上で3つの台風が次々と生まれ、中国の東部沿岸に接近・上陸した。中国気象局の専門家は8日、「今年は中国に上陸する台風の数が例年より多く、台風の勢力も例年より強い」と指摘した。人民日報が報じた。
中国気象局台風・海洋気象予報センター高級技師の高◆柱氏は、「10日間で3個の台風が上陸するという状況は確かに珍しいが、7月8月は北太平洋の海上で台風が発生するピークであることから、異常というほどではない」とコメントした。
高氏によると、この時期に台風が複数同時にやって来る状況は、マクロな気象環境と密接な関係があるという。この季節、北太平洋西部の海上で発生したエネルギーによって、台風の前身となる暖かい海が広い範囲で誕生する。海面の水が蒸発して作られた水蒸気は、集まれば集まるほど多くなり、台風の芽は瞬く間に成長し、エネルギーを蓄える。また、大きなスパンで見た場合、対流層の高層・低層のせん断幅が小さく、副熱帯高気圧や季節風の影響が及ぶ地域の緯度がかなり北に偏っているため、熱帯収束帯の緯度も北寄りとなり、台風が生まれやすい条件を形成している。
*◆は手へんに全
「人民網日本語版」2012年8月9日