中国気象局は12日、台風9号(サオラー)、10号(ダムレイ)、11号(海葵)の3台風がわずか1週間の間に続々と中国に到来したが、このような事例は約17年ぶりのことだと明らかにした。同局の担当者は、「過去の良く似た台風と比べると、3台風がもたらした損失はかなり軽く、特に死傷者については激減した」とコメントしている。人民日報が伝えた。
過去の統計資料によると、「サオラー」は2006年の台風4号(ビリス)と、「ダムレイ」は1985年の台風9号(ミミ-)とそれぞれ良く似ている。「ビリス」は2006年7月14日に福建省霞浦県に上陸、福建・浙江・江西・広東・広西各地住民の生命・財産に深刻な損害をもたらした。「ミミー」は1985年8月18日に江蘇省啓東に上陸、その後山東半島を横断し渤海に入った。この台風によっても、多くの命と財産が奪われた。
「海葵」の上陸時の勢力は、2004年の台風14号「雲娜」(日本では台風13号「ラナニム」)と似ている。「雲娜」は2004年8月12日、浙江省暖嶺に上陸、同省は多数の死傷者と財産損失の被害を受けた。「ハイクイ」も強い勢力を保ちながら浙江に上陸した。しかし、同省では、経済的損失はあったものの、死傷者は出なかった。
中国気象局担当者は、「台風9、10、11号によってもたらされた損害はかなり軽かった。これは主に、正確な予報とタイムリーな警報発表によるものとみられる。特に、国家関連部門と浙江・江蘇・福建・上海・山東・安徽・遼寧・河北・江西各地の地方政府は、台風に対して厳重な警戒態勢で臨み、対策強化に努めた。上海・江蘇・浙江・安徽・福建・江西・山東・遼寧の各地気象部門は、各種措置を講じ、住民に対する早期警報情報の発表や、災害防止・被害軽減の知識普及に向けた取り組みを強化、台風警報ショートメッセージを延べ4億9千万人に発信した。
「人民網日本語版」2012年8月13日