卒業して10年以上になるという潘さんは、もう一度なにかを学んで自分の能力を高めるというのが夢。しかし仕事以外に、家庭や娘の世話が忙しく、それがなかなか実現できないことに苦悩する日々を送っているという。中国国営の通信社「中国新聞社」のウェブサイトが報じた。
上海では、潘さんのような悩みを抱える働く女性が多い。仕事のほかに家庭を守ることも要求される中国の伝統的な観念が、女性から何も気にせずに集中して勉強することのできる自由な時間を奪っているのだ。
上海市婦人聯合会がこのほど発表した調査結果によると、上海の働く女性のほとんど何かを学びたいと思っており、うち「女性としての教養」に関する教室が最も人気を博している。また、儒教を主体とした中華伝統文化・学術を学ぶ「国学教育」の需要も高まっている。しかし、そこに「時間がない」という大きな問題が立ちはだかっている。
同聯合会は華東理工大学(上海)と共同で今年の6-8月の3カ月間、上海の働く女性の教育需要に関する調査・研究を展開。公務員や事業単位(国家が社会公益目的のため、国家機関により運営あるいはその他組織が国有資産を利用し運営するもので、教育、科学技術、文化、衛生などの活動に従事する社会サービス組織)で働く女性、企業の女性ホワイトカラー、地方から来た女性の出稼ぎ労働者などを対象に調査を実施した。
同調査・研究の結果は、働く女性の半数以上が、非学歴教育や学歴向上に強い関心を抱いていることを明らかにしている。また、多くの女性が「学習を通して技能を強化することは、職場でのプレッシャーに対処する最も良い方法」と考えている。さらに、「新しい知識を取り入れ続けることにより、女性としての魅力を永遠に保つことができる」と考える女性も多い。