知らせを受けた大洋偉民国際合営聯合会社の蔡建民・総経理は、救援物資を携え、遼寧省丹東市経由で6日に朝鮮に到着した。しかし、台風による豪雨で、現地の交通は完全にマヒしていた。足止めを強いられ困り果てた蔡総経理に、嬉しいニュースが飛び込んできた。朝鮮の最高指導者・金正恩第一書記が、被災報告を聞き、ヘリコプターを出して中国人作業員を救出するよう指令を出したという。
蔡総経理は翌7日、ヘリで鉱山の上空までやって来たが、現場の被害状況があまりにもひどく、ヘリが着陸する場所は全くなかった。やっとわずかな「陸地」があり、着地を試みた。陸地に見えたのは、実際は大きな石だったため、ヘリのプロペラが粉々に破損した。
救援物資は無事現地に届いたが、今度はヘリが離陸できなくなった。金第一書記は9日、小型旅客機1機を再び現地に派遣し、全力で救出に臨み、中国人作業員を安全に平壌に送り届けるよう指示した。
鉱山で孤立した中国人作業員は、自分達を救出するために朝鮮の最高指導者が2回にわたり飛行機を現場に派遣したことに、全員深く感動した。救助の飛行機を降りるとすぐに、彼らは駐朝鮮中国大使館に赴き、感謝の意を朝鮮側に伝えて欲しいと申し入れた。
「人民網日本語版」2012年9月13日