北京大学が中荷人寿保険公司と共同発表した「中国都市部住民の幸福感に関する研究報告書」は、一般人にターゲットを絞り、全国20都市の住民の幸福に関する全体図を描き出した。どの都市の住民が最も幸せであるのか気になるところだが、「なぜ現代中国人は、これほど幸福に注目するのか」についても考えるべきだろう。幸福を求めるその裏側には、国民のどのような訴えがあるのだろうか。光明日報が伝えた。
◆4分の3が「幸福」と回答
同報告書は全国の1・2・3・4線の計20都市を対象に、2000件を上回る回答を収集した。その結果、各省・直轄市の幸福感ランキングのうち、遼寧省が1位につけ、天津市が2位に、山東省が3位となった。遼寧省の住民は、未来の不確定性および社会保険によりもたらされる保障について、その他の地区の住民より楽観的だった。天津市の住民は年齢を問わず幸福だと感じており、幸福感の年齢差が最も小さい都市となった。北京市の住民は住宅コスト、物価水準、就職、社会発展に対する期待、社会保障の程度に関する評価が低く、幸福感の低い都市となった。上海市は他の都市とは異なり、男性の幸福感が全体的に女性を上回った。
ランキングのうち、煙台市や丹東市等の中小都市が上位にランク・インした。性別を見ると、女性の幸福感が男性を上回った。一般人の収入と幸福感は正比例を成し、収入が多いほど幸福感が高いという結果になった。年齢別に見ると、45歳以下の幸福感は年長者を上回った。専門家は、「中年の世代は高齢者と子供を扶養する必要がある。この結果は世界の流れと一致している」と分析した。
同調査は最終的に、「国民幸福指数」を導き出した。専門家は、「1-10ポイントの評価で、点数が高いほど幸せということだが、平均値は7.2ポイントとなった。4分の3、つまり大多数の人が幸せだと感じている計算だ」と説明した。