たった1人で中国福州へ旅行に出かけ、途中で財布とパスポートを失った日本人男性松本輝彦さんは、中国語ができなかったため、1カ月間福州駅の近隣で放浪していた。幸いにも、親切な福州市民に発見され、1カ月間彼は食べ物をめぐまれ、また防寒服ももらっていたという。支援していた市民の張さんが10月6日、メディアと連絡をとり、松本輝彦さんの日本帰国を助けてくれたという。
市民たちは彼を発見してから、自発的に食べ物と衣服を提供
10月6日午後、張さんはメディアに電話をかけ、福州駅に日本人男性1名が、1カ月間、荷物を持ち駅の近くをうろうろしており、聞けば福州に来る途中で財布とパスポートをなくして、中国語ができない上、友達もいないので、福州駅に滞在し、夜は路上で寝ていると知らせた。
張さんによると、市民たちはこの放浪している日本人をみつけてから、親切に彼を助け、1カ月間、彼の飲食はすべて近隣の市民からもらっていたことがわかった。最近は気温が涼しくなってきたので、ある市民は彼に服も提供したという。
10月6日午後、記者は福州駅を訪れ、松本輝彦さんに会った。日本に留学経験がある友人に通訳してもらったところ、この男性は松本輝彦さんで、年齢46歳、日本の兵庫県明石市で離婚した後、両親と一緒に生活していることがわかった。
3カ月前、松本さんは中国に旅行で訪れた。まず上海と蘇州へ行き、その後福州の福清市へ友人に会いに行ったが、前の月にその友人が日本に帰っていたことがわかった。彼は1人で福清から福州まで来たが、電車を下りた時、自分の財布とパスポートがなくなっていたことに気づいた。中国語ができず、福州には友人もいないので、しかたなく福州駅に滞在していたという。
松本さんによると、彼が放浪していた期間、福州の市民はとても親切で、1カ月の間、食事時になると、多くの市民が食べ物をもってきてくれたという。ここ数日、寒くなってきたので、暖かい服を贈ってくれた市民もいた。
10月6日午後、記者は松本さんを連れて派出所で関係証明資料を入手し、上海駐在日本領事館と関係を取った。中国では大型連休中だったため、連休後、福州市出入国管理処で関係手続きをし、松本さんの早期帰国を手助けした。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2012年10月9日