北京市は5日、海外45カ国の外国人に対するトランジットビザ(通過ビザ)免除措置を発表した。この措置により、北京観光業に多大な利益がもたらされる見通しで、ネット上では熱い議論が交わされている。しかし、ネットユーザの関心は、中国公民に対する海外各国のビザ免除措置の方に集中している。人民日報が報じた。
「どんな時でも、海外に行く時にビザが免除されれば最高だ」--多くのネットユーザーはそれぞれ、過去のビザ取得手続に関する「ツッコミ」を入れ、「中国人に対するビザ免除措置を実施している国は、なぜこんなに少ないのか?中国が、もっと多くの国家とビザ免除協定を結ぶことを切に望む」とコメントしている。
○中国人向けビザ免除実施国が少ない
中国人の海外旅行願望は、どれほど切実なのだろうか?ひとつの例を見ると一目瞭然だ。韓国済州島が、中国からの個人・団体旅行客を対象としたビザ免除措置をスタートしてから9カ月の間、現地を訪れた中国人観光客は、観光客全体の99%を占め、過去最高値の5倍に達した。
ひとつのシンプルな「ビザ免除措置」が、意外にも、爆発的な効果を生み出した。中国人がビザ免除措置の対象となっている国家・地区は、一体どれだけあるのだろうか?
6日時点での中国外交部公式サイトによると、中国は76カ国との間でビザ相互免除協定を取り交わしている。しかし、基本的には、外交官などが国の用務で渡航する際の「外交旅券」のみが対象で、団体旅行客の所持する一般旅券が対象となっている事例はずっと少ない。
それでは、中国公民の一般旅券を対象としてビザ免除措置を講じている国家・地域は、実際どれだけあるのだろうか?ネット上の公開情報によると、2012年現在、中国一般旅券を対象にビザ免除措置を講じているのは41か国・地域、この数値は世界第92位だった。
専門家はこれについて、「中国に対してビザ免除措置を実施している国は、確かに少数だ。しかし、中国人観光客の入国制限を緩和する傾向にある国は、どんどん増えている」と指摘した。