中国のテレビをつけると、若い男性がお見合い番組に出演しているのをよく見かける。若い男性にとって、恋人を探すのが本当に難しい時代なのだと実感する瞬間だ。中国婦女報が報じた。
中国では一人っ子政策によって男の子重視の傾向に拍車が掛かり、2020年には結婚適齢期の人口のうち、男性が女性よりも3000万人も多くなるとする調査報告もある。この男女比のアンバランスにより、結婚適齢期の男性の多くが、結婚できないという問題が生じ、これを中国では、「婚荒(フンフアン)」と呼んでいる。
「婚荒」に直面している結婚適齢期の男性は、テレビのお見合い番組に出演したり、恋人募集の広告を掲載したり、出会い系サイトやインスタントメッセンジャー(IM)QQ、中国版ツイッター「微博(ミニブログ)」を利用したりと、さまざまな方法で網を張り巡らし、婚活に励んでいる。ある女子大生によると、通っている大学に、理工大学の男子学生が毎日のように出会いを求めてやって来るという。将来、売れ残ってしまうことを恐れて、大学の時から、手当たりしだい声をかけているのだ。
さらに、幼児のうちに親同士が縁談を決めてしまう中国昔の習慣復活の気配さえしている。ある1980年代生まれの女性は、自分の周囲を見ると、女の子より男の子を生む友人のほうが多く、自分の3歳の息子の「嫁」探しを始めているという。ある母親ばかりが集まるネット上のグループで、ある母親が娘の写真をアップした途端、ほかのお母さんたちの間で「取り合い」になり、「婚荒」を実感したという。
本当に「婚荒」を恐れるべきなのだろうか。実際には、「婚荒時代」は、「婚競時代」でもあり、競争に勝てる実力さえ身につけることができれば、何も恐れる必要はない。逆に、恐れても無意味だ。