BBC:中国ブランド、ハリウッド映画でグローバル市場を攻略

BBC:中国ブランド、ハリウッド映画でグローバル市場を攻略。

タグ: ハリウッド大作,TCL社製

発信時間: 2013-02-02 10:03:55 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

ハリウッド大作「トランスフォーマー3」が今年上映される。ロバート・ダウニー・Jrの最新アドベンチャー作品を見た映画ファンは、TCL社製110インチの大型液晶テレビが映っているのを知るだろう。

映画では、TCL製の電話とともにハリウッド・ウォーク・オブ・フェームのチャイニーズ・シアターが破壊されるシーンも登場する。ランドマーク的な存在であるチャイニーズ・シアターは、数多くの大作がプレミア上映されてきた劇場だ。TCLは先日500万ドルで命名権を取得、同劇場は「TCLチャイニーズ・シアター」と名前を変えた。

ハリウッドを利用して製品を全世界の観客にPRしている中国企業はTCLだけではない。この手の宣伝コストは莫大だが、それでも中国企業はハリウッドの力を借りて自分のブランドを世界的なものにしたいと考えている。

「アジア映画情報」のCEOであるパトリック・フロッド氏は、ハリウッドは中国ブランドに魅力を感じていると分析する。グローバル市場における中国ブランドのイメージ向上をハリウッドは手助けできるからだ。チャイナ・マーケット・リサーチ・グループ社長の雷小山氏は言う。「企業家たちには強い野心がある。彼らはグローバルブランドを作りたいと願っており、今こそ悲願をかなえる時だと考えている。同時に北京政府もまた、中国にはグローバル市場で戦えるブランド力があることを世界に認めさせたがっている」。とはいえ、中国市場以外で成功している中国企業は決して多くないのではないか? 雷小山氏はこの考えに否定的だ。同氏は、消費者がアップルやソニーを選ぶには理由があると言う。「中国企業は本当に自己宣伝を充分にしてきたのだろうか。私はそう思わない」。

広告会社オグルヴィ中国事業部の曹青氏は、東芝や富士通など欧米人に認められてこなかった日本ブランドが世界市場を席巻したのと同様、中国のトップブランドも今後10年で世界を席巻すると考えている。一方で同氏は、中国企業は必ずしもアメリカやヨーロッパなどの成熟市場を通じてそれを実現する必要はないとも指摘する。現状から見て中国ブランドが成長する余地が大きいのは新興市場だからだ。

グローバルブランドの構築には長いプロセスを必要とする。中国企業はそのことを充分認識している。雷小山氏は言う。「そのプロセスはとてもゆっくりとしたものになるだろう。トヨタやソニーは、数十年という時間をかけて安物のイメージを打ち破った。今後は、さらに多くの中国ブランドが欧米の消費者の日常に溶け込んでいくだろう」。

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年2月2日

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