西蔵(チベット)自治区甲瑪鉱山区の山崩れ発生現場では、1日午後4時(日本時間同5時)までに37人の犠牲者の遺体が見つかり、収容された。しかし、再び山崩れが発生する危険性が高まったことから、救援作業を止むを得ず一時中断した。人民日報が報じた。
救援現場では、1日午前10時までに、100数万立方メートルの土石を掘り起こし、23人の遺体を発見した。午前10時50分、山体で再び山崩れが起こり、土石の量は数千立方メートルに上り、数十メートルの厚さの土石が流れた。救援隊員の安全を確保するため、現場指揮部は、全員に現場から離れるよう指示した。現場の様子を監視し、救援できる条件が再び備わったことを確認した後、救援作業が再開され、さらに13人の遺体が発見された。これで、計36人の犠牲者の遺体が見つかり、適当な場所に収容された。
同日午後4時ごろ、地質学を専門とする中国工学院の多吉院士ら調査担当者が、「山崩れが起きた山体の山頂に、全長600メートル以上に及ぶ亀裂4本が新たに見つかった。これらの亀裂はさらに拡大する恐れがあり、いつ山崩れが再び起きてもおかしくない」と現場の状況を指揮部に報告した。指揮部は、救援隊員の安全を最優先させるため、しばらく安全な場所に撤退するよう全隊員に指示した。現在、地質・調査測量・地震など各部門による現場検証が進められている。
「人民網日本語版」2013年4月2日