東日本大震災を描いた中国の小説、日本で発売

東日本大震災を描いた中国の小説、日本で発売。

タグ: 東日本大震災,原発事故

発信時間: 2013-04-17 15:31:44 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 東日本大震災を題材にした中国の小説「津波、命がけの絆」(中国名:海嘯生死情)がこのほど、日本各地の書店で発売された。「北京週報」が伝えた。

 「津波、命がけの絆」を執筆したのは中国人作家の于強氏。これまでにも中日両国を題材にした小説を何冊も執筆している。于強氏は2011年3月に千葉県の息子を訪ねた際、自身も東日本大震災に遭遇した。当時、宮城県女川町の会社役員が研修生として日本に来ていた中国人20人を助けるために自らの命を犠牲にしたことを知り、心の底から感動。東日本大震災という題材を通して、大災害の中で生まれる国境を超えた愛を描きたいとの思いが芽生えたという。

 東日本大震災や津波、原発事故などに関する動向やデータ、資料を収集した後、于強氏は上海に戻り同小説を完成させた。中国語版は2012年7月に上海文匯出版社から出版された。

 「津波、命がけの絆」の日本語版は、慶応義塾大学の吉川龍生准教授が翻訳を担当。東日本大震災2周年の際に泰文堂株式会社から出版され、日本全国47都道府県の書店で販売されている。

 同小説で主に描かれるのは、地震に伴う大津波が襲って来た際に、自らの命を犠牲にして中国人女性研修生16人を助けるある会社社長と、同じ災害の中で、危険を恐れず、倒壊した家の中から同僚でもある社長の娘を救い出す中国人の男性会社員の2つの物語。この2つの物語を主軸にして描かれるのは、大災害の中で生まれる中国と日本の人々の友好や生死の間で育まれる男女の愛だ。

 この作品を執筆した初志と意義について、于強氏は「この小説の出版が中日両国の国民感情を深め、中日友好の促進につながれば」と語った。

 【プロフィール】

 于強(ユ・チアン)

 北京大学国際政治学部を卒業後、安徽省馬鞍山市外事弁公室主任を務める。1995年に仕事のため上海に移る。于強氏はかつて中国在留日本人孤児に関連する事業のため、ある孤児の一家を黒竜江省の農村から馬鞍山市に移住させたことがある。この日本人孤児との出会いに心を動かされた于強氏は、この女性をモデルとした小説「風媒花」を執筆。日本の著名作家・伊藤桂一郎氏の協力により、1987年に光人社から出版された。その後、于強氏が執筆した「李海天的書法」や「異国未了情」も日本で出版された。4作目の小説「桜、燦燦たる」(中国名:桜花●◆)は稲見春男氏が翻訳を務め、東北ネットで連載された。于強氏の作品は中日両国民の世々代々にわたる友好を呼びかけている。
 ●は王へんに崔

 ◆は燦の火へんを王へんに

 「人民網日本語版」2013年4月17日

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