中国の地方都市で外資系高級ホテルが増加しており、過当競争の兆しが見られる。これらのホテルは、中国の高度経済成長期に計画されたものだが、経済成長に急ブレーキがかかっていることに加え、新指導部の節約励行方針の影響により、収益の見込みが立たなくなっている。さらに鳥インフルエンザの流行が追い打ちをかけており、戦略の見直しを迫られている。
「シェラトン」などのホテル運営を手掛けるスターウッド・ホテル・アンド・リゾートは、中国東北部を代表する経済都市である大連市で、傘下の3つのホテルを年内に開業する。海に面した星海広場にもシェラトンホテルが建設中だ。同グループでは他にも、相隣山の山頂にあった博物館を新型高級ホテルに改装する予定である。
しかし、そのすぐそばにある44階建て高層ビルには、ハイアット・ホテルズ・アンド・リゾーツ傘下の「ハイアット」が2014年に開業することが決まっている。他にも大連市中心部に、MGMグランドホテルが「6つ星」の超高級ホテルを建設中だ。