チャイナネット編集部 様
拝啓
盛夏の候、皆様ますます御清祥のことと存じます。こんなにもお忙しい中、一般読者の私に、お心づかいくださって、感動しております。心から御礼申し上げます。
日本ですと、この頃に「暑中お見舞い」をしますが、北京も編集部の皆様も、今は「オリンピック熱」の真っ最中ですね。楽しみの中にも、いろいろとご苦労がおありのこととお察しします。チャイナネットの紙面も今やオリンピック一色になりました。競技だけでなく、北京の美食や文化も豊富に紹介されていて、見ていると、今日明日にでも北京に飛んで行きたい気持ちになります。北京の熱気はさぞかしでしょう。
今回の北京オリンピックは「中国人の百年の夢」と言われていますが、中国に住んでいますと、中国人の皆さん一人一人が、それぞれの立場で、この日を心待ちにし、真心を込めて準備してきたのが、分かります。また、多くの関係者の方々の影の御努力は大変なものでしょう。心からの敬服とともに、熱烈な祝福を送りたいと思います。
オリンピック開幕式は、もちろん見ましたよ!その日は午後から、スーパーで、果物、お菓子、ジュースを買い込んでテレビの前に座り込んでました。
一番印象に残ったのは、最初の太鼓の大演奏は迫力があって素晴らしかったですね。それから、漢字の表演も感動しました。一人一人の演技者が思想と熱情を調和させていて、画面に時折映った演技者の表情には、真心と歓喜がありました。中国がその悠久の歴史の中で「和」を尊び、平和と和諧を心から希求しているのが伝わりました。また、テーマ曲の「あなたと私」の歌は、詩、曲、歌のどれも、神秘的でとても美しかったです。
こうした形で中国の文化、思想、善良を世界の人々に伝えることは、中国にとってだけでなく、全人類にとって、大きな意義があります。そうした意味で、今回の北京オリンピックは、中国人だけでなく世界中の人々にとっても「百年の夢」の大会と言えます。日本選手の皆さんも、競技と交流を通じて、本場の本物の「和」の精神を改めて学ぶことができるでしょう。日本人はプレッシャーに弱いので、私としては、選手にあまり大きな期待をかけません。メダルよりも、競技と交流を楽しんで、日中両国の友好を深め、その成果を日本に伝えてくれたら、と願っています。
8月7日は「立秋」でしたね。月餅も店に顔を出しました。この広州でも、朝方は少し涼しくなりました。北京はこちらよりも秋の足音が早いでしょうね。これからますますお忙しくなるでしょうが、お体に十分気をつけてください。
編集部の皆様の一層のご活躍をお祈りいたします。
敬具
2008年8月9日 宮田 聡美
「チャイナネット」 2008年8月9日 |