北京五輪大会が8日、ついに開幕した。待ちに待った五輪を迎えた人々は、何に関心を持ち、何を心配し、何を期待しているのか。中国で最も人気のある種目はどれか。中国人はどのような方法と心理で五輪を迎えているのか。人民論壇雑誌社は7月、ポータルサイト「新浪網」と共同でウェブアンケートを行い、以上のような疑問を4500人にぶつけた。また「人民論壇」の記者による取材も行われた。
▽関心トップは金メダル獲得数
五輪大会を迎え、金メダルの獲得数への関心が高まるのは自然なことだ。だが金メダルの数に過度の関心を寄せることは、参加に重きをおくオリンピック精神に反することにもつながりかねない。説得力のあるこのような意見をよそに、お茶の間の話題の焦点はメダル数に集まり、関心は高まるばかりのようだ。
アンケートでは、五輪で何に関心を持っているかについて、10項目からの複数選択で質問ウれた。トップとなったのは「中国選手団が金メダルを何枚獲得できるか」(3083票、68.51%)。評論家によると、五輪での金メダルは選手にとっての夢であるばかりでなく、その獲得総数は国家のスポーツの実力を示す重要な指標の1つとなる。人々が金メダルに期待をかけるのも自然なことだという。北京市の退職幹部の張国強さんは、「中国人の心の中では、金メダルを獲得することは国の名誉となることだ。これは五輪に参加する最高の目的だ。五輪は遊びでやるスポーツではない。健康やトレーニングなどという簡単なことでもない。中国人の五輪に対する心理はそんな軽いものではないのだ」と主張する。
金メダル獲得数以外で関心が高かった項目は順に、「五輪期間中の安全保障がうまくいくか」(2510票、55.77%)、「五輪開幕式はどれほどすばらしいものになるか」(2368票、52.62%)、「中国人の良好な素質を世界に示す」(2299票、51.08%)だった。五輪中の安全保障はこれまでも特別に重視されてきたこと。「3.14」事件後には、「西蔵(チベット)独立」主張者による聖火リレー妨害などが起こり、安全保障の重要性に対する中国人の意識はいっそう高まっていた。「五輪期間中の北京の交通状況はどうか」への関心は比較的低く、第7位(1109票、24.06%)にとどまった。
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