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北京パラリンピックの開会式
発信時間: 2008-09-06 | チャイナネット

今夜、11日間にわたる北京2008パラリンピックの開会式が北京の「鳥の巣」こと国家体育場で行われる。

140の国や地域から4000人あまりの選手が参加する今回の開会式は、障害者のスポーツマンシップを表現するとともに、全人類が手を取り合って未来を切り開くという理念を伝えるものとなる。

北京パラリンピックの開催は、中国人民の切実な願いであり、世界各国の人々もともに見守っている。中国障害者連合会の鄧朴方会長からは、「パラリンピックは、世界の人々が共に祝う一大イベントで、差別や偏見をなくし、平等や調和を主張するものでもある。われわれは、この大会の開催を楽しみにしている。今こそ、『一つの世界、一つの夢』というスローガンを掲げ、人類社会の平和、進歩、友情、そして人道主義にエールを送るべきではないだろうか」との祝福のメッセージが寄せられてきた。

国際パラリンピック委員会のクレイヴァン会長は「中国の胡錦涛国家主席は、今回の北京パラリンピックを北京五輪に負けないほど素晴らしいものにすると約束した。この約束は、今現実になりつつある。北京パラリンピックは、必ず北京オリンピックのように最高の大会になる」と、今回の北京パラリンピックに自信を示している。

今日の開会式もきっと、この最高の大会に花を添えるだろう。開会式の音楽チーフプロデューサー・方鳴さんは「パラリンピックの理念は、ヒューマニズム、思いやりですから、ロマンチックなテーマとなっている。だから、音楽の面では、たくさんの試みができる。中国風アレンジも楽しめれば、流行やおしゃれな要素も堪能できる」と話してくれた。

北京パラリンピックの開会式は、今夜北京時間の夜8時から、2時間50分にわたって行われる予定である。開会式では、選手団入場に続いて、アトラクションが行われるが、「命」をテーマとするアトラクションは、「空間の旅」「時間の旅」「命の旅」といった3パートからなっている。

もちろん、恒例の聖火台への点火は注目が集まるところであるが、今回はどうやって点火するか楽しみである。

第1回パラリンピック大会が開催されたのは、48年前の1960年だった。パラリンピックの起源について、北京オリンピック組織委員会パラリンピック部の王ヘイヨウ副部長は「1948年、ドイツの医師ルードウィッヒ・グットマン氏の提唱により、第二次世界大戦で脊髄を損傷した軍人が出場する車椅子バスケットボール競技会がイギリスの病院ストーク・マンデビル病院で行われた。この競技会は当初、ストーク・マンデビル競技大会と呼ばれ、パラリンピックの起源とされている。この大会は毎年開催され続け、1960年には、この年のオリンピックが開催されたローマで、第9回国際ストーク・マンデビル競技大会が開催された。このときの大会には、23カ国から400人の選手が参加し、以降、IOCの承認を得て、第1回パラリンピックと呼ばれている」と紹介してくれた。

北京パラリンピックの三大理念の一つに「超越」がある。「超越」には、「自分を超えて、自身の限界にチャレンジする」という意味が込められている。これはまさに、オリンピックの目標と障害者のスポーツマンシップの真髄ではないだろうか。

2004年、アテネパラリンピックの幅跳びと三段跳びで優勝した目の不自由な李端選手「オリンピック大会に参加することは私の夢だった。目が見えなくても、前へ進む勇気を捨ててはいけない。超えなければならないハードルは、体の障害だけではない。どんな状態で競技に臨んでいても、諦めずに全力を出すことだけを考えている」と語った。

目の見えない李端選手にとって、競技で優勝するのは決してたやすいことではなかった。暗闇の中で、コーチの拍手による合図を聴くだけで、助走、跳躍を行うのである。少し方向を間違えて砂場を外れ、打撲傷を受けることもしばしばである。

ここ数年、中国は、障害者の支援事業で大きな成果を上げている。中国政府は、資金援助や優遇政策を行って、障害者の生活を改善し、障害者の利益の保護にも努めてきた。北京では、障害者の支援政策は、生活の隅々まで行き届いている。これについて、北京市障害者連合会の責任者・趙春ランさんは「さまざまな政策が実施されているが、中には、社会保障政策もあれば、障害者の就職支援政策もある。ほかには、障害者の社会進出を保障する政策もある」と説明した。

今年4月、中国の立法機関は、障害者向けの社会保障を強化するため、『障害者保障法』の修正を行い、7月1日から実施している。一方、全国人民代表大会常務委員会は、6月に国連の『障害者権利条約』を批准した。この条約は、障害者の権利を保障する面で、国連史上初の国際法律文書となる。中国外交部の武大偉副部長は「この条約の批准は、障害者の権利や尊厳を大切にする社会の雰囲気作りにプラスとなり、中国の障害者支援事業の推進に重要な役割を果たしている」と述べた。

北京パラリンピックの三大理念のもう一つは、「共受」です。この理念は、障害者と健常者が、オリンピックや社会生活などどんな場合でも平等の権利を受けていることを意味する。

北京パラリンピックのバリアフリー化は、宿泊、交通、メディア対応などさまざまな面で整っている。これまで3回、パラリンピックに出場した車椅子バスケットボール選手で、ウクライナのセルポフさんは「この2~3日、2回会場に行ってきた。施設が優れていて、とても便利だ。今まで経験したパラリンピックのうち、一番印象的な会場だ。ここで競技できることを幸せに思う」と、北京パラリンピックの競技施設が印象深いそうである。

北京パラリンピック期間中、北京では、17本のバス路線を新たに開設し、バリアフリー化したバスを400台投入するほか、中国初のバリアフリー化したタクシーグループを結成することになった。

今回の北京パラリンピックについて、各国の選手も大きな期待を寄せている。中国選手団は、最大規模の選手団である。王新憲団長は、「われわれは、すべての競技で全力を上げて、良い成績を収めたい。また、パラリンピックはわれわれにとって一大イベントでもあるから、楽しい雰囲気を満喫したいと思う」と意気込みを語った。

パラリンピックは、競技大会であるだけではない。障害者たちにとって、夢のステージでもある。これからの10数日間、各国の選手たちはここ北京で、自分の夢を羽ばたかせて、世界中の人々に障害者のスポーツマンシップを見せてくれることだろう。

「中国国際放送局 日本語部」より2008/09/06

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