アジア競技大会の陸上男子100メートルで、中国に初の金メダルがもたらされた。チャンピオンの座に輝いたのは、広西出身の労義選手。
労義選手は、2位のサウジアラビア選手と0.02秒差、10秒24のタイムで優勝した。前回ドーハ大会の覇者・サウジアラビアのヤヒヤ・ハッサン・イブラヒム選手は10秒35で5位に終わった。
アジア大会陸上男子100メートルではこれまで、中国は銀メダル止まりだった。
労義選手の優勝タイムは、どちらかと言えば平凡な成績だった。国際大会で中国がこれまでに同種目で残した最高の成績は、夏季ユニバーシアードで胡凱選手が残したものだ。陸上男子100で中国が金を獲得するのは、アジアの大会でさえ難しく、ましてや世界大会では言うまでもない。
決勝レースの労義選手のスタートは、特に良いとは言えなかったが、後半の全力スパートで他の選手をごぼう抜き、貴重な金メダルを手にした。
労義選手は、試合後の記者会見で、「念願の金メダルは獲得したが、タイムは自分の理想ほど良くなかった。私の夢は、国内ベスト記録を破ることだ」とコメントした。
陸上男子100メートルの世界記録は、ジャマイカの「稲妻」ウサイン・ボルト選手の持つ9秒58、アジア記録はカタールのサミュエル・フランシス選手が出した9秒99。アジア大会記録は、1998年にバンコク大会で日本の伊東浩司選手が出した10秒00、中国国内ベストは、周偉選手の10秒17。
「人民網日本語版」2010年11月23日