毎年の11月1日と2日は、メキシコの「死者の日」だ。老若男女はこの2日間にとうもろこし、パン、カボチャ、故人が生前に好んだ飲み物や食べ物を準備し墓参りをする。この全国民による大規模な儀式には悲しい様子がまったくなく、賑やかな雰囲気が満ち溢れている。(写真・文=葉飛)
儀式が終了すると、人々は死者の仮装をする。骸骨がプリントされた服を着て、頭蓋骨をかぶって外で大騒ぎし、死者がこの世に戻ってきたことを示す。その他に色鮮やかなマリーゴールド、マリアッチの愉快な音楽も、この死者の祝日のお祭りムードを盛り上げる。さらに街の屋台で売られる美しい骸骨の玩具も、喜ばしい明るい彩りをもたらす。
死者はメキシコ人にとって、恐ろしく暗い世界の存在ではないようだ。これほど骸骨を美しく装飾し、骸骨文化を作る国は他にない。この独特な文化によりメキシコ人はみな、世界が最後の日を迎えようとも、世界で最も幸せな骸骨になるべきと考えている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年5月30日