その他、国はまた各種の特別支出金を設け、特殊な困難の解決を援助し、民族地区の加速的な発展を支持している。例えば、1951年には少数民族教育発展補助費、1955年には民族地区補助費、1964年には民族自治地方予備資金、1977年には辺境建設事業補助費、1980年には経済後進地区発展支援資金、そして1992年には少数民族発展資金を設立した、などなどである。
国は経済発達地区が経済の後進した民族地区に対し一対一の支援を行うよう力を入れて組織している。1979年、国は北京が内蒙古、河北が貴州、江蘇が広西と新疆、山東が青海、上海が雲南と寧夏、全国がチベットをそれぞれ支援することを確定した。1996年、国務院は東部の発達した15の省・直轄市が西部の11省(自治区、直轄市)を一対一で支援することを確定し、同時に中央の各部(省庁)・委員会が貧困地区を一対一で支援するよう働きかけた。チベットの発展を促進するため、中央は前後して4回もチベット工作座談会を開き、一対一の支援の程度をちくじ強化している。統計によると、1994年以来、国は前後して60以上の中央国家機関、全国18省(直轄市)と17の中央企業がチベットを一対一で支援する措置を取り、2008年末現在、累計111億2800万元のチベット対応支援資金が投入され、6050のチベットに対する一対一の支援プロジェクトが実施された。
近年来、国は科学的発展観による指導を堅持し、少数民族と民族地区への援助程度をさらに強化している。2005年、中国共産党中央と国務院は『一歩進んで民族活動を強化し、少数民族と民族地区の経済社会の発展を加速することについての決定』を作った。これは発展こそが民族地区の困難と問題を解決するカギであることを明確にし、国の総合的な実力がたえず強まる中で、中央は少数民族と民族地区の経済社会の発展に対する扶助を引き続き強化すると強調し、民族区域自治制度にふさわしい政策的な移転支出制度をより完全なものにし、民族地区が現地の経済社会の発展促進を牽引する一連のインフラ施設プロジェクトを建設することを援助し、各民族大衆の生産や暮らしと密接に関わる公益的な中小型項目を優先的に実施した。2007年、国務院は『新疆の経済社会の発展をさらに促進させることに関する若干の意見』を打ち出した。これは新疆の経済社会の発展を加速させ、新疆各民族人民の生活レベルをさらに向上させることを求め、布石を打ったものである。2008年以来、国はまた寧夏、青海などの省、自治区のチベット族居住区、雲南辺境地区の経済社会の発展を促進する一連の優遇政策や措置をちくじ制定し公布し、投入を増やし、インフラ施設の建設を強化し、特色ある、強みを持った産業を発展させ、社会事業の発展を推し進め、少数民族と民族地区の経済社会の加速発展を促進している。
中央政府の指導の下また全国各地の強力な支持の下、民族地区の各民族人民がしんぼうして努力し、団結奮闘したことにより、民族地区の経済社会は巨大な発展成果を上げ、人民の生活レベルが著しく高まった。2008年、民族地区の経済総量は1952年の57億9000万元から3兆626億2000万元にまで増え、不変価格で計算すると、92.5倍増えている。都市部住民1人当たりの可処分所得は1978年の307元から1万3170元に増え、30余倍増えた。農民・牧畜民1人当たりの純収入は1978年の138元から3389元に増え、19倍増えた。内蒙古自治区の経済の発展速度は7年連続で全国のトップであり、新疆ウイグル自治区の経済の発展速度は6年連続で2桁の成長を保っている。チベット自治区の総生産は395億9100万元に達し、1959年より65倍増えている。
民族地区の経済社会の急速な発展は、各民族の繁栄と発展を促すためにしっかりした基礎を固めた。2000年の国勢調査によると、13少数民族の平均寿命は全国の71.40歳の平均レベルより高く、7少数民族は漢族の73.34歳を上回った。ホジェン族は新中国成立初期の300余人から4000余人に増えた。新疆は国際自然医学会から世界の4大長寿地区の1つに組み入れられ、人口100万当たりの百歳の高齢者人数が全国トップとなった。チベットの平均寿命は1951年の平和解放時の35.5歳から67歳に増え、80~99歳の高齢者が1万3581人、百歳以上の高齢者が62人おり、中国で平均して百歳の高齢者が最も多い省・自治区の1つになった。
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