国際オリンピック委員会(IOC)のフアン・アントニオ・サマランチ終身名誉会長はこのほど、スペインのメディアの取材に対し、中国が素晴らしい五輪を開催させるはずだ、北京五輪は成功に終わる、という旨を述べている。
サマランチ氏は、「国際オリンピック委員会は、民族、伝統、社会制度がそれぞれ異なる国や地域からなるものだ。五輪は、青春、スポーツ、平和の盛典で、西蔵(チベット)暴力事件が、五輪を中止する理由にはなり得ない」と述べた。
サマランチ氏は、人権問題などで中国を責める国は先ず、自国を見直すべきで、五輪を利用して自己の政治目的を達成しようとしてはならない。国際オリンピック委員会は政治組織ではないのだ。制度のどうのこうのは、我々が関与することではない。
サマランチ氏は、「北京を五輪の開催地としたのは正しかった。中国はこの25年間、驚くほどの変化を遂げ、経済の発展には目を見張るものがある。その最大の見返りは、中国国民に与えるべきである。北京五輪の組織業務は、歴史的な意義をもつものであり、「鳥の巣」(国家体育場)や「水立方」(国家水泳センター)などの競技施設も、その五輪史に記載されるだろう。中国は素晴らしい五輪を開催し、北京五輪は成功に終わるはずだと信じている」と述べている。
「人民網日本語版」2008年4月11日 |