記者会見会場
記者の質問に答える金人慶財政部長
3月9日午前、第10期全国人民代表大会第5回会議は人民大会堂一階のプレスホールで記者会見を行い、財政部の金人慶部長は中国の財政問題について記者の質問に答えた。
中国は「三農」の支援のために、3917億元を投下
財政部の金人慶部長は9日の記者会見の席上、米・グローバルラジオニュースの記者の農村部への財政政策に関するインタビューに答えた際、次のように述べた。
「三農(農業・農村・農民)」事業の発展を支援することは、公共財政の重要な使い道である。現在、中国政府の「三農」への支援政策は史上で最も強力な時期に入っている。昨年、「三農」への資金投下の総額は3917億ドルで、前年比422億ドル増となり、今年は、さらに520億ドル増やし、3917億ドルを投下することになっている。しかも、昨年、中国政府は農業税、農業・林業特産税及び牧畜業税を撤廃し、税収上で一連の優遇政策を実施している。
「三農」への資金投下は主に次ぎの2分野に使われている。
まず、農村児童の教育、農民の医療及び社会保障などの問題を解決する。今年、全国の農村部では、全面的に「九年制義務教育」を普及させており、1.5億人の農村児童が無料で義務教育を受けることは可能となった。引き続き新しいタイプ農村合作医療制度を推し進め、80%の農民をこのシステムに参加させることを目指しており、はじめて農村部で都市部と類似した最低保障制度を実施し、3000万人以上の農民が最低保障待遇を享受することを目指している。
また、農村部のインフラ整備に用いられている。政府は資金投下によって、通路、電気供給、水の供給、テレビ電波の受信、及び燃料問題など農民たちにとって最も必要な生産・生活条件を作り上げ、農村部住民のため、都市部と格差のない公共サービスを提供することを目指している。
中国は総人口13億人、農村部住民9億人を抱える大国で、「民生」問題の解決は公共財政の最も重要な責務となっている。経済発展及び国の財力の増強に伴い、中国政府はさらに公共サービスの基準及び品質を向上させることに力を入れている。
当然、農村の経済を発展することは農村部の問題の解決の根本的な道となり、農民の生活の改善は、根本的に9億人の農民自身に頼っているため、政府は政策及び資金の面で農業の発展、特に現代的農業の発展をバックアップしなければならない。
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