外資系企業所得税優遇の撤廃には5年の移行期
台湾中天テレビ記者の外資系企業所得税優遇撤廃の台湾企業の大陸投資における影響に関する質問に答えた際、次のように答えた。
企業所得税の一本化実施後、企業所得税法では、国内資本の企業、香港・澳門(マカオ)・台湾企業の税率は同じ25%となる。しかし、いくつかの産業において引き続き優遇税率が適用され、例えば、ハイテク企業に引き続き15%の税率が適用され、香港・マカオ・台湾のハイテク企業は同様の優遇税率を享受することができる。
その他、われわれは香港・マカオ・台湾企業の多く、つまり約60%は小企業であるという状況を踏まえ、小企業や利益の少ない企業に20%の税率を設けている。これらの企業の税率は5%の上昇にとどまっている。この2種類の企業を除いて、税率が15%から25%に上昇した企業は限られている。
われわれはまた、5年の移行期を設けている。例えば小企業の15%から20%への税率アップは、5年で段階的に実施されるものであり、年間上昇率は1%に過ぎない。15%から25%への税率上昇も、10%にとどまっており、5年間の年間平均上昇率はわずか2%である。さらに、「二年の所得税免除、三年間の所得税半減」の優遇が適用されている企業について、優遇期間が終了していない企業はその優遇期間終了まで引き続き優遇措置を享受することができる。したがって、この種類の企業には、香港・マカオ・台湾企業を含め、当期コストに大きな影響を及ぼすことはない。
われわれの試算では、外資系企業にとって、15%から25%への企業所得税引き上げによる納税負担の増加は、年間で見れば430億元となる。5年間の移行期があるため、毎年の納税負担増加分はわずか80億元である。そのため、外資系企業、外資系企業の待遇を受けている香港・マカオ・台湾企業を含め、その大きな利益額と比べれば、この負担はこれらの企業に大きな影響を与えることはなく、中国への投資意欲に影響を及ぼすことはないであろう。
今回の全国人民代表大会で企業所得税法草案が成立すれば、同法律が2008年1月1日に施行されることになる。
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