中国最大規模を誇る人民元建て国際投資ファンド、セイリング・インターナショナル投資ファンドはこのほど、120億元を調達したと発表した。
同ファンドは上海国際集団と投資家が共同で設立した人民元建て投資ファンドである。主に、中国企業の海外投資や海外企業の買収を行う際に資金を提供するほか、企業の海外投資を通して人民元の国境を越えた流動性を促進する。同ファンドの取引、決算などは人民元建ての方式が優先して採用される。
同ファンドの管理組織であるセイリング資本管理有限公司が昨日営業を開始した。同社の代表を務める上海国際集団の吉暁輝代表取締役は、「同ファンドは企業体制を採用している。資本は500億元、そのうち120億元は上場企業、著名民間企業、金融機関などから調達した。今後5年で投資や債券発行などを通して、国内外に1500億元以上を投資する予定である」と述べた。そのほか、国内資本のレバレッジ効果を高め、海外におけるプラットフォーム業務を強化したいとも話した。
中国人民銀行(中央銀行)の劉士余副総裁は、同ファンドについて、「中国企業の海外進出を支えるファンドであり、中国の金融と実体経済が求める重大な役割を果たしている。中国企業が海外進出を果たす際にかかる為替コストを軽減し、資金のやりくりをスムーズにすることで、企業の国際競争力が高まる。これは金融と実体経済にとって非常に有益である」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年2月17日