浙江省のあるメディアは4日、浙江団の女性代表委員22人と人民政治協商会議(政協会議)委員8人は5日から開催される中国の第11期全国人民代表大会(全人代=国会)の開幕式に、特注の豪華チャイナ服を着て参加すると報道し、ネット上で話題になった。ネットユーザーからは、「チャイナドレスは東洋の美」とする声以外に、「費用は誰が負担するの」とする声が多く寄せられていた。ところが、全人代が開催される北京の人民大会堂で4日早朝から、「チャイナドレスショー」を一目見ようと待ち構えていた記者が目にしたのは、普通の正装の浙江省の女性代表委員30人だった。北京のタブロイド紙「京華時報」が報じた。
▽チャイナドレスを受け取っていない代表も
崔巍代表は4日夜、「まだチャイナドレスを受け取っていない」とし、繆水娟代表も幾人かの代表委員のチャイナドレスはまだ発送していないと認めた。
一方、汪慧芳代表は、「受け取った」としたものの、「もともとは、みんなでチャイナドレスを披露しようと計画していたが、全人代は厳粛な場であることを考慮し、最終的に普通の正装を着ることにした」と語った。
▽チャイナドレス展でチャイナドレスお披露目
報道によると、「チャイナドレスショー」は浙江団代表の一人である中国シルク博物館の趙豊館長や服装デザイナーの呉海燕・全国政協委員らが共同で計画したもの。さらに2人はそれぞれ全人代と政協会議で「中国人女性が正式な場で、中国文化も魅力を伝える中国式のドレスを着ること」を提案した。
汪慧芳代表は、「今回は結局実現できなかったが、代表委員30人は7日、中国婦女児童博物館で開催される『百年チャイナドレス展』の開幕式でチャイナドレスを着てレッドカーペットを歩く」とし、「これは正式な催事ではないから」と語った。
▽ネットユーザーの関心は費用を誰が賄うか
女性代表委員がチャイナドレスを着て人大会議に参加する予定であることが明らかになって以降、ネットユーザーの間でも大きな話題となった。
一部のネットユーザーからは、代表委員らがチャイナドレスを着て開幕式に参加するのは「中華文化や改革の精神の体現」とし、アジア太平洋経済協力会議(APEC)の際、各国の首脳が主催国の民族衣装を着て撮影する集合写真のように、世界に中国人女性の精神・風貌を伝えることができるとの声もある。