この報告については、今会議で最終的に審議・採択され、新華社から発表されるものが基準となります。
二〇一一年度国民経済・社会発展計画の執行状況と
二〇一二年度国民経済・社会発展計画案についての報告
――二〇一二年三月五日
第十一期全国人民代表大会第五回会議にて
国家発展・改革委員会
代表のみなさん
ここに国務院の委託を受けて、二〇一一年度国民経済・社会発展計画の執行状況と二〇一二年度国民経済・社会発展計画案を第十一期全国人民代表大会第五回会議に報告し、審議を求めるとともに、全国政治協商会議の委員のみなさんからもご意見を求めたいと思う。
一 二〇一一年度国民経済・社会発展計画の執行状況
二〇一一年は、複雑で変化の多い国際政治経済環境と国内経済の動きに現れた新たな情況や変化に対応する中で、各地区・各部門が中央の定めた政策や活動計画に基づき、科学的発展をテーマとし、経済発展パターン転換の加速を主軸としつつ、第十一期全国人民代表大会第四回会議で審議・承認された国民経済・社会発展計画に基づいて、マクロコントロールを強化・改善し、経済の安定した比較的速い発展の維持と経済構造の調整とインフレ期待の管理という三者の関係を正しく処理し、国際金融危機への取り組みで収めた成果を打ち固め、拡大した結果、国民経済がマクロコントロールの所期目標に向かって引き続き成長して、良好な状態を呈し、比較的速い成長、物価の安定、成長のほどよい効果、民生の改善がみられた。二〇一一年度国民経済・社会発展計画の執行状況は全体として良好であり、第十二次五ヵ年計画の幸先の良いスタートを切った。
(一)経済は安定した比較的速い発展を維持した。
経済運営は全体として安定を保ち、その効果も比較的高水準を維持した。国内総生産(GDP)は概算で前年度比九・二%増の四七兆一五六四億元で、所期目標を一・二ポイント上回った。経済成長は前年度と比べていくぶん減速したが、年初に決めたコントロールの目標通り、比較的速い成長スピードをキープした。第一次、第二次、第三次産業の成長率はそれぞれ四・五%、一〇・六%、八・九%で、所期目標をそれぞれ〇・二ポイント、二・四ポイント、〇・四ポイント上回った。工業全体の付加価値は一八兆八六〇〇億元で、一〇・七%伸びた。石炭・電力・石油・ガス・運輸などの供給確保に力を入れて、住民生活、重要時間帯、重点分野の需要をほぼ満たした。経済成長の質と効果が引き続き向上したことで、一定規模以上の工業企業収益は五兆四五〇〇億元を達成し、前年度比二五・四%増となった。全国公共財政の歳入は二四・八%増の一〇兆三七〇〇億元となり、財政赤字は予算より五〇〇億元減少した。
消費と投資が安定して伸び、内需の原動力が明らかに高まった。消費拡大のための諸政策措置を真剣に実施し、たえず充実させた。
社会消費財小売総額は一七・一%増の一八兆三九一九億元となり、所期目標を一・一ポイント上回った。投資構造が調整・最適化され、民間投資の伸び率とウエートが引き続き高まった。全社会固定資産投資は二三・六%増の三一兆一〇二二億元で、所期目標を五・六ポイント上回った。そのうち、東部・中部・西部と東北地区の投資の伸び率はそれぞれ二〇・一%、二七・五%、二八・七%、三〇・四%であった。民間投資(農家を含まず)は三四・三%伸び、全体に占める割合が四・五ポイント上昇した。最終消費と資本形成総額はそれぞれ経済成長率を四・七ポイント、五ポイント押し上げた。最終消費の寄与度は五一・六%で、一〇・一ポイント上昇し、資本形成総額の寄与度は五四・二%で、一・四ポイント上昇した。