上海の農民工を代表する朱雪芹今回の全人代には農民工の代表が初めて選ばれたが、朱雪芹さんは上海市から最初に選ばれた農民工の全人代の代表である。彼女は上海市の400万以上の農民工の期待を担って、北京で開催される第11期全人代に参加する。
今年31歳になる朱さんは「知識で運命を変えた」典型的な代表である。1995年、高校を中途退学した朱さんは、江蘇省の農村から上海・普陀区にある華日服装有限公司に来て働いた。彼女はたゆまぬ努力をし、もっとも底辺の裁縫工から上海市で初めて選ばれた農民工の労働模範の一人となった。その間、彼女は2回も日本に派遣され、研修した。現在、朱さんは、会社の労働組合の副主席、中国共産主義青年団の支部書記をつとめるとともに、日本語の通訳もしている。
「私の提案と意見は、農民工の保険の面に集中しています」と朱さんは言う。このため、彼女はとくに建設工事現場や労働・社会保障部門などに行き、専門の事項について調査を行った。
朱さんは言う。「2002年から上海市政府は、地方から来た出稼ぎ労働者に対して総合的な保険をかける政策を打ち出して、労働災害と医療保険、老後の問題という農民工のもっとも緊急を要する三つの問題を重点的に解決しました。総合保険料は使用者側が納め、個人の負担は増加しません。実施状況から見ると、総合保険は農民工の大問題を解決しました。今回の全人代で私は、上海の総合保険を大いに宣伝し、全国各都市に普及するよう努力したいと思います」
朱さんはまた、農民工の休暇の制度化も呼びかけたいと思っている。「毎年、春節(旧正月)前後は必ず、農民工の帰省ラッシュが起こります。今年は大雪の災害があり、農民工の帰省はさらに難しかった。農民工は一年中、忙しく働き、春節の数日間の休暇の時しか帰省できません。だから春節の帰省ラッシュが起こるのです。国家は農民工の休暇制度を制定し、春節の帰省ラッシュのピークをずらして農民工が帰省できるようにすべきです」と朱さんは言っている。
「人民中国」より 2008年3月5日